街で暮らすあなたのもとへ、見たこともない鳥がふわりとやってきました。
小さくて、青くて、かわいくて…とってもすばっしっこい!
夢中で追いかけていたら、いつしか深い森の中...
やがて小さな古い洋館の前にたどり着きました。
とても重そうな木の扉の前に、青い鳥を肩にのせた人が立っています。
『見つからないように、こっそりついておいで』
いたずらっぽく笑う彼についていくと、秘密の部屋へ案内されました。
おそるおそる様子をうかがうと...
レンガと木でできた部屋にランプの灯がゆれています。
心地よいクラシックの生演奏に、きれいなドライフラワーや舶来の調度品が並んでいます。
参加者に目を向けた私は目を見開いて驚きました!
トランプ柄のドレスに身を包んだ女性には、フサフサのキツネのしっぽがゆれています。
スラリとした若い男性のおしゃれな帽子から、立派な鹿の角がのぞいています。
『くしゅん!』、かわいいくしゃみをした女の子の周りには、キジの羽が舞いました。
そう、このパーティーの参加者は、人に姿を変えた森の動物だったのです!
『さあ、思いきって声をかけてごらん』
誰も知らない、あなたのちょっぴり不思議な物語がはじまります。